最近テレビなどで「墓じまい」という言葉をよく耳にします。
墓じまいとは、今あるお墓をおしまいにして、そこに納められているご先祖様の遺骨を別の場所・方法で供養する、いわば「遺骨のお引越し」。
お墓を継いでくれる人がいない、お墓が家から遠い場所にある、お墓のことで子供に負担をかけたくない、という理由で墓じまいを考える人が増えています。
私も、実家のお墓が実家からも遠いので、ほとんどお参りできていません。
いつか、墓じまいすることになるでしょう。
「墓じまい」って、言葉にすると簡単だけど、実際には役所の許可が必要だったり、墓所を更地にして返さなければならなかったりと、手続きや手順が多くて大変。
困った時に相談できるところがあれば心強いですよね。
お悩みごとに、相談できる窓口を探しました。
どこで、どんな相談ができるのか紹介します。
これを読めば、墓じまいの心配事が少なくなりますよ。
墓じまいの相談で多いものは?
墓じまいを考えていても、家族以外にお墓のことを相談できる相手が身近にいる人は、そんなにいないでしょう。
お墓のことなんて、仲のいい友だちにも気楽に話せることじゃありません、
私なら、ネットで調べたり質問してみます。
同じことを考えている人は多いはず。
墓じまいを考えている人がどんなことを相談しているのか、気になったので調べてみました。
墓じまいで多い悩みは?
墓じまいで、多いお悩みは次の3つ。
- 墓じまいの仕方・費用について知りたい
- 遺骨の供養方法
- お墓を撤去処分してくれる業者探し
墓じまいの方法や、費用についてのお悩みが一番多かったです。
墓じまいなんて一生のうちにあるかないかのことですから、何をしたらいいのか分からないし、費用の心配もありますよね。
墓じまいの手順や費用については、こちらの記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
墓じまいするする前に、お墓に眠っているご先祖様の引っ越し先を決めないといけません。
遺骨のお引越しのことを「改葬」といいます。
大事なご先祖様を、どのように供養するのか悩みますね。
供養の方法には
- 新しいお墓に移す
- 永代供養
- 樹木葬
- 散骨
- 手元供養
があります。
新しく作ったお墓に移したり、永代供養を選ぶ人が多いようです。
永代供養について詳しく紹介した記事はこちら
お墓がある土地はお寺や霊園から借りているので、墓じまいしたら更地にして返さなくてはいけません。
墓石の処分もふくめて、専門の業者に頼む事になります。
お墓を作った時の石材店が分かっていれば、そちらに頼むのがいいでしょう。
あまりに古いお墓だと作った時の状況が分からないので、業者を探す事になりますが、どんな石材店がいいのか素人には分かりません。
石材店のことは石材店にききましょう。
全優石(一般社団法人全国優良石材店の会)で探せます。
全国約300の石材店が加入するネットワークですから、あなたの住む地域の加盟店もきっと見つかります。
墓じまいや改葬の相談が、フリーダイヤルやメールでできますよ。
全優石(日本優良石材店の会) | 0120-141-996(平日10時~16時) | http://www.zenyuseki.or.jp/ |
墓じまいで多いトラブルは?
墓じまいの相談では、トラブルについての書き込みが多いのが気になりました。
墓じまいの相談で目に付いたのは、親族やお寺、石材店とのトラブルです。
- 親戚ともめている
- お寺から高額な離檀料を請求された
- 離檀をさせてもらえない
- 石材店から高額な費用を請求された
こういったトラブルは少しの気配りや、事情が分かっていれば避けることが出来ます。
墓じまいを決めたら必ず親戚に相談
「墓じまいしたら親戚に怒られた。」「勝手に墓じまいされた。」「墓じまいの費用を分担しろといわれて困っている。」といった相談や愚痴など、気になる書き込みがありました。
「いつもお参りしているお墓が突然無くなって、精神的苦痛を受けた。」と裁判を起こされた例もあります。
お墓は家族だけでなく、親戚にとっても大事な場所。
墓じまいは家族だけで決めずに、そのお墓にお参りしている親戚にも相談しないと、のちのちトラブルになります。
なぜ墓じまいをしなければならないのか、その理由と事情を理解してもらって、ご先祖の供養をどうするのか、費用についても話し合っておいた方がいいようです。
親戚だからこそ、きちんとしておかないといけないわね。
親戚同士で裁判なんて、ご先祖様が草葉の陰でオロオロしちゃいそう。
墓じまいの相談はお寺にも必要
お寺にあるお墓の場合、その寺の檀家になっていることが多いです。
墓じまいをするということは、檀家も抜けることになり、これを「離檀」(りだん)といいます。
これまでのお礼として「離檀料」というお布施を支払うのが習慣ですが、その金額を相場より高く要求されたり、離檀を拒否されるケースがあります。
お寺と檀家は、お寺が先祖供養して檀家がお布施や寄付でその寺を支援する、ウインウインな関係。
お寺にしてみたらスポンサーが減ってしまうので、経営が苦しいお寺がそうするのではないかといわれています。
大抵のお寺では、穏便に離檀できます。
とはいえ、「墓じまいするので、離檀します。」なんて、いきなり言われたらお寺もびっくりしちゃいますから、墓じまいしたいことを、あらかじめ相談しておいた方がよさそうですね。
改葬に必要な「埋葬証明書」はお寺に発行してもらうので、お寺さんとはもめないように気を付けましょう。
墓じまいの見積もりは必ず取る
墓石を撤去して元の何もない状態に戻すのは、素人にはむずかしいこと。
お墓専門の石材店に頼むことになりますが、お墓の敷地の広さや立地によって金額が大分違うようです。
素人には分からない事なので、請求書を見て「高い」と感じてしまうことも。
見積書は必ず出してもらいましょう。
見積もりを取るときは、できるだけ立ち会うようにした方がいいですよ。
内訳を確認して、分からない事は質問して納得してからの契約がベストです。
墓じまいの相談先は?
墓じまいの相談といっても、いろいろ種類がありましたね。
やり方や手順はネットで調べられるけど、いざ実行となると戸惑ってしまいます。
新しい供養先を決めたり、改葬のための書類を揃えたり、お寺や石材店との打ち合わせだとか、やることがいっぱいでクラクラしちゃう。
特にトラブルになってしまったら、第三者の意見が欲しいところ。
墓じまいについて相談ができるところは、次の3つです。
- 弁護士
- 行政書士
- 代行業者
弁護士や行政書士はトラブルの解決や、改葬する時に必要な「改葬許可証」を役所に申請するための書類について相談ができます。
代行業者とは、墓じまいをお墓の持ち主に代わって行う業者のことです。
墓じまいのスペシャリストですね。
それぞれ、どんな相談ができるのか紹介します。
墓じまいのトラブルは弁護士に相談
弁護士といえば、法律の専門家。
墓じまいでトラブルになった時、相談できます。
最近は、墓じまいのトラブルを相談する人が増えてきているので、業務内容に「墓じまい・お墓についての相談」と書いてある弁護士事務所もあります。
弁護士というと裁判を連想しますが、そうならないようにあなたに代わってトラブル相手と話し合って、円満に解決するようにしてくれますよ。
ただし、相談するには予約が必要であったり、相談料が発生しますので、ホームページなどで確認しておきましょう。
トラブルの相談ができる、国の機関もあります。
法テラス(日本司法支援センター)です。
法テラスは、トラブルを解決するための法的機関を、無料で紹介しくれる窓口。
どの弁護士がいいのか分からない時、手助けになります。
法テラス(日本司法支援センター) | 0570-078374(平日9時~21時、土曜9時~17時) | https://www.houterasu.or.jp/ |
墓じまいの手続きは行政書士に相談
行政書士も、弁護士と同じ法律の専門家です。
「街の法律家」とも呼ばれていて、生活に密着した法律にとても詳しいんですよ。
役所や官庁に提出する申請書などの作成と提出を、申請者に代わってすることができる有資格者です。
行政手続きの専門家ですから、改葬許可申請など手続き関係の相談ができます。
相談は初回無料というところが多く、手続きのほかトラブルの相談も可能です。
必要に応じて、弁護士や司法書士を紹介してくれるので、とても心強い存在。
墓じまい専門という行政書士事務所はいくつもあるので、弁護士さんより相談しやすいかもしれませんね。
代行業者なら気軽に相談できる
墓じまいについての相談を、まるっと聞いてくれる業者があります。
それは、墓じまいの代行業者。
墓じまいについてはもちろん、改葬についても相談できます。
フリーダイヤルやメールで相談を受け付けているころが多く、チャットで相談できるところもあります。
今まで紹介した中では、一番気楽に相談できる相手といえますね。
墓じまいの代行が本業ですから、分からない事や不安な事について丁寧に説明してくれますよ。
おすすめの業者を、3つ紹介します。
お墓や改葬先の相談は「いいお墓」
ご先祖様の供養先に困ったら、いいお墓がおすすめ。
いいお墓は東証一部上場企業鎌倉新書が運営する、お墓探しのポータルサイトです。
全国9000以上のお墓や霊園の資料請求が、無料で30件までできます。
資料は石材店や霊園から届きますが、その後の相談は、いいお墓のお客様センターが対応します。
相談はフリーダイヤルで、年中無休の受け付け。
7時から24時まで受け付しているので、忙しい人でも相談できます。
墓じまい費用の相談なら「イオン」
ショッピグモールで有名なイオンは葬祭業もやっていて、墓じまいの相談ができます。
墓じまいの費用は、撤去するお墓の広さや立地によって変わります。
お墓の面積が広くなるほど高く、重機やトラックが入れられない場所だと、墓石を人力で運ばなければならないので、その人件費で高くなります。
イオンの墓じまいは、お墓の広さだけの定額制。
全国どこでも同じ料金なので、不便な立地にある墓じまいの相談にいいですよ。
24時間年中無休のフリーダイヤルで、ちょっとした悩みごとの相談も聞いてくれます。
Webでの相談もできますよ。
いつでも相談できるのって、ありがたい。
遠くの墓じまいの相談は大塚行政書士
東京都葛飾区にある大塚法務行政司書事務所には、墓じまい専門のスタッフがいます。
墓じまいする理由の1つに、お墓が住んでいるところから遠いということが。
離れた場所にあるお墓の改葬許可申請は時間やお金がかかりますし、作業をしてくれる石材店を探すのも大変。
行政書士なら代理で申請書類の作成・提出ができるので、離れた地域の墓じまい相談ができます。
全国、あらゆる地域・状況の墓じまいをしてきているので安心。
相談は初回無料で、電話のほかメールでもできます。
上で紹介した業者の連絡先はこちら
業者名 | TEL | HP |
いいお墓 | 0120-432-221 | https://www.e-ohaka.com/ |
イオンライフ | 0120-635-014 | https://www.aeonlife.jp/rebury/ |
大塚法務行政司書事務所 | 03-3607-2357(9:00~18:00) | https://ohaka-gyousei.com/hakajimai/ |
まとめ
墓じまいは、一生に一度あるかないかという一大事。
何から始めたらいいのか、不安な事がいっぱいです。
でも、まず初めに相談するべきなのは、同じお墓を拝んできた親戚でしょう。
お墓をしまわなければならない事情を相談して、お墓に眠っているご先祖様の供養をどうすべきか一緒に考えてもらいましょう。
墓じまいは親戚だけでなくお寺や霊園、石材店など多くの人と関わる機会でもあります。
思わぬトラブルに合う事もあるかもしれません。
そんな時には、法律の専門家である弁護士や行政書士に相談するのが、解決への早道です。
墓じまいのことで分からない事は、代行業者にきいてみましょう。
墓じまいを仕事としている業者ですから、分からない事や不安な事も相談しやすいですよ。
大変な事はいっぱいあるかもしれませんが、ご先祖さまや子孫のためにした決断です。
困った時には、それぞれの専門家に相談しながら、「やって良かった。」と思える墓じまいにしましょう。