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墓じまいにお供えって必要?ご先祖様が喜ぶ引っ越しをしよう

終活

ここ数年、親戚が集まる席での話題の一つ「墓じまい」。

私が住んでいる地域は、駅から遠く不便な場所なので若い人がどんどん減っています。

そうなるとお墓の管理が難しくなり、お墓参りしていると「最後にいつ来たの?」と言いたくなるようなお墓をが増えてきました。

我が家のお墓は、今は定期的に義母がお墓の手入れをしているのでとてもキレイですが、将来的には墓じまいも考えなくてはいけません。

墓じまいをするのなら、ご先祖様に報告もかねて豪勢にしたいなぁ。

なんて思っていましたが、そもそもお供えって必要なのでしょうか?

今回は、墓じまいのお供えや方法についてご紹介したいと思います。

墓じまいにお供えは必要?

墓じまいのお供えは、なくても良いとされています。

ですが、ほとんどの方はご先祖さまに墓じまいの挨拶をかねてお供えを用意しているようです。

神様に土地をお返しする意味もあるので、神様やご先祖様に感謝とあいさつをするためにも用意しておいた方が良いですね。

でも、お供えってどんなものを用意すれば良いの?

たしかにそうですね。

お墓がなくなるのでいつものお墓参りとは違います。

次に、どんなお供えが良いのかご紹介していきます。

墓じまいのお供えは何が良い?

宗派や地域によって変わってきますが、ほとんどの場合は墓じまいだからと言って、何か特別に用意するものはありません。

基本的に墓じまいのときは、いつもお墓やお仏壇にお供えしているものと同じでOKです。

ただし宗派によっては、「海の幸」「山の幸」をお供えするところや「お金」をお供えするところもあるのでお寺などに確認しましょう。

私の実家の宗派は山盛りのご飯を用意します。

何を用意すれば良いのか迷う方は、「五供(ごくう)」を用意しましょう。

五供って何?

難しくて用意するの面倒なんだけど。

五供と聞くと難しそうに感じますが、簡単にそろうものばかりですよ。

次に、五供はどんなお供え物なのか簡単に紹介していきます。

お供えの基本「五供」とは?

墓じまいに限らず、お墓参りのお供えの基本「五供」。

「五供」は聞きなれない言葉で難しく感じますが、ほとんどの方がいつもお墓参りや仏前にお供えしているものばかりですよ。

五供とは、仏教で「香」「花」「灯燭(とうしょく)」「浄水」「飲食」の五つがお供え物の基本とされていて、この5つをまとめて「五供」と呼びます。

具体的にどんなものが「五供」になるのかご紹介します。

「香」はお線香

「香」とは、お線香や抹香(まっこう)のことです。

お線香などのお香には、「その場を清めること」「亡くなった方の食べ物になる」と言われています。

仏壇など家の中でお線香をお供えする時は、煙や香りがこもらないものを使用する方がほとんどですが、今回は墓じまいで外で使用するので煙や香りを気にしなくても大丈夫です。

むしろ今回はご先祖様への感謝の意をこめて、少量で良いので香りが良い高価なお線香を用意しましょう。

故人の好きな香りを用意するのも良いですね。

「花」は仏花などのお花

「花」は見た目の美しさ、そして香りもお供えになると言われています。

また新鮮なお花は、花のように心を清くいてほしいという仏様の教えも表しています。

仏様の教え、ロマンティックで素敵!

基本的には「仏花」をお供えをすると良いですが、自宅に咲いている花や、故人の好きだった花など、故人と縁があるお花を供えるのも良いですよ。

「灯燭(とうしょく)」は灯り

「灯燭(とうしょく)」とは、ろうそくなどで灯した明かりのことです。

ろうそくの明かりは、暗い闇を照らし明るい悟りの道へ導いてくれるという意味があると言われています。

また宗派によってはろうそくの色にも決まりがあるので、供える場合はそこも確認しましょう。

私の宗派は赤色と決まっています。

ろうそくを供えた後、口でろうそくの火を吹き消すことは、ご先祖様に対して失礼に当たるとされているので注意しましょう。

私は小さい時にやってしまって、めちゃくちゃ怒られました。

消し方は、「手であおぐ」「仏壇用の仏壇用のろうそく消し」を使いましょう。

また、火を使っているので帰る時に必ず火の始末をしてくださいね。

「浄水」はお水やお茶

「浄水」とは、お水やお茶など飲み物のことです。

浄水を供える意味は、仏様のように清い心を自分たちも持ちたいと願うために捧げられると言われています。

本当は自然水が良いと言われていましたが、最近は水道水でも大丈夫のようです。

しかし、宗派によっては浄水を必要としない場合もあります。

私の実家は浄水が必要ない宗派なので、

お墓の掃除くらいにしか浄水は使いません。

また、お墓参りの時にたまに見かけるのですが、故人がお酒好きだったとしても墓石に直接お酒をかけることは止めましょう。

たとえお墓をなくすとしても、お酒をかけると墓石だけでなく周りの土や石を傷めてしまう可能性が高いためです。

土地を借りている方や次お墓を建てる人などたくさんの人に迷惑をかけてしまうので止めてくださいね。

どうしてもお酒を供えたい時は、コップなどの器に入れて墓前にお供えしましょう。

「飲食(おんじき)」は食べ物や飲み物

「飲食」と書いて「おんじき」と読みます。

飲食を供える意味は、毎日食事出来ていることをご先祖様に感謝する意味があります。

飲食のお供えは、主食のご飯などをお供えすることが一般的ですが、最近では故人が好きな食べ物や飲み物を供えることが多いようです。

食べ物ですのでナマモノを避けて、お供えものが傷むまえに片づけましょう。

地鎮祭で使われるようなリンゴや大根が傷みにくそうですね。

墓じまいにNGな3つのお供えもの

ここまで墓じまいのお供えものについてご紹介しましたが、供えるにはオススメできないものもあります。

供える前に一度確認をしましょう。

トゲや毒がある花

仏花以外にも供えることが出来るお花ですが、トゲがあるものや毒があるものはふさわしくないと言われています。

例えば、トゲがある花だと「バラ」。

毒がある花だと「スズラン」「彼岸花」「ダリア」です。

仏花以外の花を供えるときは

事前に確認しないといけませんね。

五辛(ごしん)

五辛とは「にら」「にんにく」「ねぎ」「らっきょう」「はじかみ(しょうが、さんしょう)」の5つのことを言います。

古くから仏教では、においや辛みが強い野菜を食べることを禁止されていました。

その名残で今もお供えにはふさわしくないと言われています。

宗派によっては「たまねぎ」も避けた方が良いとされているようです。

肉や魚

肉や魚は好きな方も多いので供えたい気持ちもあるかもしれませんが、肉や魚は「殺生」をイメージさせるのでお供えにはふさわしくありません。

また、肉や魚はナマモノで傷みやすく日持ちがしないため、お供え物には向いていないのも理由の一つです。

お供えには干物であっても避けた方が良いでしょう。

豪華にお肉とか魚を置きたくなっちゃいますがダメなんですね。

墓じまいのお供えにやり方はあるの?

お供えをする時の手順はありませんが、供える時のマナーがあります。

珍しいものを用意するわけでもなく、難しいマナーもないので堅くとらえなくても大丈夫。

墓じまいに限らず、いつものお墓参りでのお供えのマナーなので覚えておいて損はありませんよ。

半紙や懐紙を敷く

半紙や懐紙(かいし)を敷いてから、食べ物をお供えをしましょう。

懐紙とは、懐に入れておけるぐらいの小ぶりの和紙のことです。

半紙であれば百均やスーパーで手軽に手に入ります。

墓石に直接置くのはマナーとしてふさわしくないことはもちろん、場合によっては墓石を傷めてしまう可能性があるため必ず持って行きましょう。

缶飲料は放置しない

飲食をお供えする時に、ジュースやお酒をお供えする方もいるかと思います。

特にビールや炭酸のジュースを長時間お供えすると、二酸化炭素が熱で膨張して缶が破裂する場合があり、とても危険です。

もしも、持って帰るのを忘れて長期間放置、なんてことになると炭酸飲料でなくても缶のサビや飲料がこぼれたりして、お墓だけでなくその周辺も汚れてしまうことも。

周りに迷惑をかけないためにも、忘れずに持って帰るかその場で飲んでしまいましょう。

お供え物はその場で食べる

お供え物はお墓の前で食べてしまいましょう。

え?お墓の前で食べるのはマナー違反では?

と思いますが、実はマナー的にはOKなんです。

お供え物をお墓の前でいただくことは、故人やご先祖様と分け合って頂くという意味があり供養になるとも言われています。

もし、その場で食べることに抵抗がある方や、時間や場所などの都合で食べることが出来ない時は自宅へ持ち帰って食べましょう。

お墓に休憩所がある場合はそこで食べても良いですね。

まとめ

墓じまいのお供えはなくても良いけど、ご先祖様への感謝と墓じまいの報告もかねて用意するのがベター。

迷ったときは、お供えの基本「五供」を用意すると良いですね。

五供にそれぞれ意味があり、知っておくと今後のお墓参りでも役立ちます。

お供えの中にも、殺生を意味する魚や肉、トゲや毒があるお花など供えるのには向かないものもあるので気をつけましょう。

宗派や地域によって用意するものなど違うので、お寺や親戚など詳しい人に確認をしてからお供えを用意すると間違いないですね。

私の実家と旦那さんの宗派でも用意するものなど違うので、いざという時に間違えないようにしないと。

将来、私の子供や孫にお願いする時が来るかもしれないからノートに書き留めておくと安心ですね。

この記事を書いた人
タンサック編集部

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