トランペットを吹いていても理想通りの音が出ないと、自分のアンブシュアが間違っているんじゃないかと疑問に思えてきますよね。
私は高校時代、吹奏楽部でトランペットを3年間吹いていました。
思い出は沢山ありますが、辛かったなぁと今でも思うのは『吹ける高音域が他の仲間よりも狭かったこと』なんです。
曲中でも出せない音の場面になると、仲間に頼って私は吹いたフリで乗り切っていました。
それがすごく悔しかったので、自分なりにアンブシュアを試行錯誤してはみたんです。
でもその場をしのぐことばかり考えた無理なアンブシュアをしていたようで、唇がすぐにバテて1曲持たないこともありました。
今となっては後悔の嵐です。
あなたにはもっと長期的な視野でアンブシュアのことを考えて欲しいと思ったので、知っておいて欲しい基本から鍛え方までご紹介しちゃいます!
将来バラ色のトランペット人生を想像しながら、アンブシュアについて理解を深めていってくださいね。
トランペットのアンブシュアとは
アンブシュアとは、楽器を吹く時の口の形のことを指します。
つまりトランペットのアンブシュアとは、トランペットを吹く時の口の形のことです。
口の形といっても、その形を作り出すためには周囲の筋肉などの動きも関係してきます。
だから正式には、唇だけでなく舌やあごの状態、口周りの筋肉の使い方なども含めてアンブシュアと言うんです。
トランペットは3本のピストン(=右手の指で押すボタン部分のこと)と、『息のスピード』や『唇の振動』などの主に口周りの条件だけで音を変えて吹く楽器です。
つまりアンブシュアは、トランペットで自由に音を出すためにとっても重要なんです。
自分に合ったアンブシュアで吹いていないと、唇が疲れやすかったり思うように高音が出せない原因になります。
じゃあ高音って普通はどこまで出るの?って思いますよね。
一般的には、トランペットは『下のE~ハイB♭』の音域は無理なく出せるとされています。
ですので楽譜にはこの音域の中に収まるように、トランペットのメロディが作られていることが多いんです。
でも、最初のうちはこんなに高い音まですんなり出せるわけではありません。
トランペットが吹けるようになってしばらく経っても、ハイB♭まで高音が出せないとなると演奏に支障が出てきます。
そこでアンブシュアの見直しをする必要があるんですよね。
アンブシュアの基本
言い切りますが、正しいアンブシュアというものは存在しません。
唇の形や厚さ、歯並びなどトランペットを吹く際に影響してくる身体のパーツって人それぞれ形が違います。
だから1種類のアンブシュアで、全員が上手く吹けるわけではないんです。
あなたに教えたいことは、基本形からアレンジして『あなたに合う理想のアンブシュア』を見つけて欲しいということです。
そのために、まずは基本から見ていくことにしましょう。
口元が映せる鏡を用意してから読んで下さいね♪
基本の口の形と吹き方
アンブシュアとは唇だけじゃなく舌やあご・口周りの筋肉なども含まれていると言いましたが、まずはシンプルに口の形と吹き方に的を絞って説明していきます。
これがきちんと出来たら、後半で更に上達する方法を説明していきますよ♪
できればストローを用意して下さいね(無い場合はイメージでやってみて下さい)。
- 唇をややリラックスさせた状態で「一」の字になるように閉じます。
- それから唇の真ん中にストローをくわえ、落とさないように支えます。
→ストローを支えるために口の周囲の筋肉を使います - ストローを抜いて無くします。
- ストローが入っていた隙間が開きっぱなしの状態で、息を前に向かって出します。
※この時、あごも少しだけ力を入れておくと口の形が固定しやすくなります。
日本の有名メーカーのヤマハが提供している、練習用の動画を見るとわかりやすいですよ。
なんとも地味・・・ではなくて、きちんと見るように!
先程の動画よりも、もう少し息のスピードを速く吐き出していくと唇の中央が振動してきます。
コツがつかめない場合は、息を長く吐き出すよりも一気に「プッ」と吐きだしてみると振動するのがわかりやすいですよ。
これが基本的なアンブシュアになります。
鏡を見ながらきちんと出来ているのを確認したら、次はマウスピースを唇のほぼ中央に当てて吹いてみましょう。
先程のような息の出し方で唇を振動させたものが次の動画です。
マウスピースからブーブー音が聞こえますね。
これが問題なく出来れば、アンブシュアの基本はきちんと出来ています。
自分の普段の状態を抜き打ちで確認したければ、いつも吹く時と同じようにマウスピースを唇に当てて音を出してから、鏡の前に行ってみましょう。
マウスピースの位置はどうなっているか、唇の状態は自然な「一」になっているか確認してみて下さい。
歯並びの関係などでマウスピースが唇の中央だと吹きにくいと感じる場合は、多少左右にずらしても構いません。
自分の吹きやすい位置を探して微調整してみて下さいね。
このアンブシュアはNG
先程は自分に合ったアンブシュアを見つけることが大切だと言いましたが、明らかにダメなアンブシュアもあります。
特に初心者に多いのは、必死になりすぎて口がすぼまっている形です。
吹こうという思いでマウスピースに息を送っているうちに、どんどん唇がマウスピースのカップの中に入っていってしまうことがあります。
これでは唇が全体的に振動するだけで速い息を出すことができませんし、音を吹くための微調整が効きません。
その他にも、以下のようになっていないか注意が必要です。
どれも演奏に支障が出る要注意アンブシュアなので、ならないように気を付けましょう。
呼吸と舌への意識で更に上達
基本のアンブシュアが出来たら、もう一段階レベルアップするコツを教えますね。
気を付けるべきことは、呼吸の方法と舌の位置です。
詳しく説明していきますね。
腹式呼吸を確実にできるようにする
トランペットを吹く時は『空気をたっぷり鼻から吸って、口から吐く』という方法で呼吸をしましょう。
いわゆる腹式呼吸というものです。
「そんなの知ってるよ~」と思うかも知れませんが、トランペットを吹く時にこれが確実にできるようにしないといけません。
演奏中は譜面通りの音を出すことに集中してしまって、呼吸のことまで意識がいかないことが多いんです。
特に曲中で素早く息継ぎをした際、しっかり吸えていないと苦しくなって良い音が出なくなります。
体内の難しい仕組みの説明については省略しますが、深く息が吸えていれば腰のあたりまで膨らんだような感覚になるんですよ。
ウエストにフィットするパンツを履いて息をたっぷり吸ってみると、膨らむのがわかりやすいですね。
深く息を吸ってみてベルト部分のあたりがきつくなるのを感じられたら、正しく息を吸えているということになります。
舌を基本位置にキープする
マウスピースを当てて吹いた時、あなたの舌の状態はどうなっていますか?
舌を上手に使って演奏するために、基本的には以下の位置に舌があるようにしましょう。
【舌の位置は、口を閉じたままで上下の歯の間に出ている状態】
上下の歯は舌がギリギリ出る位だけ開けること。
舌先は下の歯に軽く乗っかっているイメージで、ほんの少し出すだけです。
舌が下唇の内側に当たっているようにしておきます。
音を細かく切ったりするタンギングの時はもちろん、この位置に固定せずに舌を動かして吹いてくださいね。
舌の位置はある程度慣れが必要なので、こまめに練習するのがおすすめですよ♪
実際に吹いてみよう
それでは総まとめです。
基本で説明した口の形、吹き方、呼吸や舌の位置を意識しながら実際に吹いてみましょう。
まずは唇の前に1本指を立てて、息を勢いよく出してみて下さい。
息の出る位置が確認できたら、その位置とマウスピースのカップ内の穴が合うようにしてマウスピースを当てて吹いてみます。
これができたら、次はマウスピースをトランペットにつけて音を出してみましょう。
舌が奥に引っ込まないように注意しながら、舌や唇の位置を微調整して音が一番綺麗に鳴るポイントを探して下さい。
息が震えたりせず、顔もなるべく動かないように安定して吹けるポイントを探ってみて下さいね。
このトランペットを使って実際に音を出しながらの練習は、1日5分程度の短時間で大丈夫です。
やりすぎると慣れないアンブシュアで口に負担がかかりすぎて、疲労の回復に時間がかかりますので無理しないで下さいね。
焦らずにコツコツ練習するようにしましょう。
個性的なアンブシュアのプロをご紹介
プロのトランペッター(=トランペット奏者)も様々なアンブシュアで吹いています。
中でも個性的だなと思うアンブシュアは、外から見た時にマウスピースを当てる位置が唇の中央からずれていることです。
例としてこれからマウスピースの位置が『左寄り』と『上寄り』のアンブシュアの、プロトランぺッターの演奏動画を見ていきましょう。
どちらもすっごく上手で、アンブシュアの自由さを実感すること間違いなし!
「左寄り」二井田ひとみさん
日本人女性のトランぺッター、二井田(にいだ)ひとみさんです。
ディズニーランドのメインイベントで吹いた経歴があったり、世界の有名なトランぺッターからも絶賛されている、とてつもなく上手なトランぺッターです。
アンブシュアは左寄りで吹いています。
ご紹介するのは神奈川県厚木市で開催された、大道芸のパフォーマンスショーに出演した時の演奏動画です。
冒頭から力強い音色が飛び出してくるので、再生音量にご注意下さい!
正面の顔の向きに対して、トランペットが左側を向いているのがわかりますね。
再生開始から52秒位の場面、ニコッとした笑顔が可愛らしくて力強い演奏とのギャップにやられました。
私は、すぐ後ろの青いジャケットに真っ赤なパンツのコーディネートが気になったわ。
外で吹いているのによく響いて芯のある明るい音色が出ていて、アンブシュアが左に寄っていることなんて全く問題ないことがわかります。
「上寄り」クリス・ボッティさん
次はイタリア人のトランぺッター、CHRIS BOTTI(クリス・ボッティ)さんです。
日本では、数々の一流ミュージシャンがライブをするブルーノート東京で公演をするなど、人気があって演奏力も素晴らしいトランぺッターです。
しかも甘いマスクで俳優もこなしてしまうという、マルチな才能を持っています。
アンブシュアは基本的に中央の上寄りで吹いていますが、途中からは上かつ少し左寄りでも吹いています。
動画は10分近くありますが、吹いているのがわかりやすいのは開始から2分20秒位(上寄り)~と、3分58秒位(左上寄り)~です。
甘いマスクにやられた方は、続けて6分00秒位からもお楽しみ下さい。
上寄りも左上寄りも、ぱっと見でわかるくらい明確に中央からずれているのがわかります。
音色は先程の二井田ひとみさんとはまた違って、優しく語りかけてくるような甘いトランペットの音ですよね。
こんなイケメンの優しい音色にうっとりしながら寝付きたい・・・。
いい夢見てね。
特に左上寄りなんて、真似しようと思っても到底上手くいきそうにありません。
それでもあんな魅惑の音色を奏でられるなんて、アンブシュアは本当に人それぞれだと実感しますね。
では、華麗に鳴り響くトランペットの音で耳が潤ったところで、あなたのアンブシュアもパワーアップを目指しましょう!
アンブシュアの鍛え方
プロや上手な人の演奏を聴くと、私もこんな風に吹けるようになりたい!って居てもたっても居られない気分になりますよね。
その熱い気持ちでアンブシュアのトレーニング、いっちゃいましょう!
おすすめのトレーニング器具があるので、ご紹介します。
引用:https://www.amazon.co.jp/Warburton-PETE-Silver-P-E-T-E-SP/dp/B003D37IQU
トランペットのマウスピースで有名なWarburton(ワーバートン)社から販売されているトレーニング器具「P.E.T.E.(ピート)」です。
世界中のトランぺッターが多く愛用しており、アンブシュアの強化に効果があると絶賛されているんです。
トレーニング方法はとても簡単で、口にこのピートを加えるだけです。
音楽関連の本を扱う出版社である『リットーミュージック』のコラムに、使い方の写真がありましたのでご紹介しますね。
引用:https://rittor-music.jp/saxbrass/column/tpnakayama/218
画像の左側がロングトーンや音域のトレーニング、右側が耐久力のトレーニングのやり方になります。
では、それぞれのトレーニングについておすすめのやり方を説明していきます。
★ロングトーン安定化・音域を広げるトレーニング
- 円盤のある方を手で持ち、くびれている棒の部分をくわえます。
- 口全体で棒を支えて固定し、10~15秒キープします。
※始めのうちは口だけで支えきれない場合、手をピートに添えて支えても大丈夫です
★耐久力をつけて疲れにくい口を作るトレーニング
- 円盤のついている側を口の中に入れて、唇と歯の間に円盤が入るようにくわえます。
- ピートを外側に引っ張って、口から抜けてしまわないように口に力を入れます。
- 『10~15秒引っ張る→休憩』を繰り返し、数回やります。
結構疲れるのでやりすぎにはご注意を。
終わったら口周りをマッサージして筋肉をほぐして下さいね。
これはあくまでアンブシュアのトレーニングなので、実際にトランペットを吹いて曲や基礎練習をするのに支障が出ない程度に行ってください。
演奏する直前にピートを使うと口が疲れて吹けなくなってしまうので、自宅に居る時などの空き時間にトレーニングするのがおすすめです。
「P.E.T.E.」の購入はこちらから↓
Warburton P.E.T.E. SP
アンブシュアについて自己流では不安だと思ったら、トランペット教室に通うのもおすすめです。
曲を吹くのがメインの教室でも、吹き方や根本的な部分も先生に直接見てもらえるので安心して下さい。
グループレッスンでも、開始前や後に先生をつかまえて相談すれば個人的な話もできますよ。
また、アンブシュア矯正を専門とする音楽教室もありますので、一度覗いて見ても良いでしょう。
まとめ
トランペットのアンブシュアについては先生によっても様々な教え方がありますが、もっと自由に吹いて良いと私は思っています。
そのためには基本をしっかり理解したうえで、自分が目指す『理想の音色』が出せるアンブシュアを探っていくことが大事です。
頭では理解していても、思い描いたアンブシュアでトランペットを吹けるようになるにはそれなりの時間がかかるものです。
焦らずに、気長に練習しましょう。
何よりトランペットを楽しみながら吹くことを忘れずに♪
私もプロの演奏を聴いて、久しぶりに思い切りトランペットを吹きたくなってしまいました。
いずれは鳥肌が立つようなあんな音色が吹けるようになって、昔の音楽仲間を驚かせてみたいなぁ。
そのためにまずは、今からこっそりピートで鍛えようっと!
楽器買取ってどうなの?
タンサックどーも。タンサックです!楽器のお得な買取情報あるよ。ヨッテらっしゃいミテらっしゃい♪あんちゃんおっす、タンサック。じつはもう使わなくなった楽器が家にあるんだ。そろそろ処分しようかなと思うんだけど、賢く処分する方法があったら教えてよ。
タンサックあ、近所のあんちゃんだー。
楽器の処分を考えてるんだったら、おすすめのWEBショップがあるよー、あんちゃん♪
あんちゃんえー、WEBショップ? ネットだと、なんかテキトーに扱われて安い値段とかつけられそうなイメージだな。大手の楽器店なんかのほうがちゃんと査定してくれるんじゃない?
タンサックそんなことないさ。楽器買取のプロの査定員が、ちゃんとその楽器の価値を見極めて値段をつけてくれるんだよ。
あんちゃんへー、楽器に詳しい専門家がちゃんとみてくれるんだね。
タンサックそれに、WEBに特化していて人件費もかからないから、その分リサイクルショップや大手楽器店より買い取り価格に還元できるんだよ。
あんちゃんなるほど、だからお得な金額で買取してくれるんだ。
あんちゃんでもオレ、使わなくなった楽器は1つだけじゃなくていくつかあるんだよ。全部を運ぶのは重たくて大変だな。
タンサックあんちゃんあんちゃん、出張買取・宅配買取・店頭買取の3通りの中から自分に一番合った買取方法を選べるんだよ。
あんちゃんへー出張買取っていうのがあるんだ。便利だな。でも、出張費用とか取られるんじゃない?それに地域も限られそうだな。
タンサック電話して最短30分(業界最速!)で、こっちが指定する場所まで来てくれるんだ。しかも無料で出張見積もりしてくれて、その日その場で現金を支払ってくれるのさ。それに出張エリアも広いよ~。
あんちゃんでもさ、出張して査定してもらっても、買取金額に納得いかなかったらどうなるの?
タンサック査定額に満足できなかったときも、キャンセル料や手数料はかからないから安心だよ。
出張エリア(出張買取できるエリア拡大!)
- 東京・神奈川・千葉・埼玉・群馬・栃木・茨城
- 静岡・山梨・長野
- 大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山・滋賀
- 愛知・三重・岐阜・広島
- 福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島
その他のエリアでも宅配買取可能。※2019/8/10現在
あんちゃんへ~すごいな。こんなに広いんだ。
あんちゃん出張買取以外の、宅配買取・店頭買取はどんな感じなの?
タンサックうん。宅配買取は遠方の人にとってすっごく便利だね。都合のいい日時に宅配業者が集荷にきてくれるんだ。
あんちゃんへぇ~、集荷にきてくれるのは便利だね。
タンサック宅配業者が集荷にきてくれたら着払いで送るんだ。
買い取ってもらう楽器とダウンロードした申込用紙を用意して、宅配業者が来るのを待っていればOK♪
集荷したあと、お店に楽器が到着したらすぐ査定してくれて、査定額に納得したら24時間以内に料金を振り込んでくれるよ。
あんちゃんすごくスピーディでサービスがいいね。店頭買取は?
タンサック店頭買取は、楽器を直接店頭に持ってきてもらう買取だよ。近くに住んでいる人や、出張・宅配よりも、お店で直接やりとりしたいっていう人に向いてるね。当日のうちに現金支払いすることもできるよ。
あんちゃん近くに住んでいる人だったら、この方法が一番早そうだね。
タンサックどう、あんちゃん。すごくよさそうでしょ?
あんちゃんうん、すごく気に入ったよ。さっそく問い合わせてみよう。タンサック、ありがとな。タンサックそうだ、ボクのケロケロカスタネットも買い取ってもらおうかな?