お風呂掃除で困る汚れといえば、「カビ」と「水垢」です。
毎日掃除していても、ふと気が付けば出現している黒いカビ。
鏡や蛇口についた白い水垢。
カビは放っておいたらどんどん増えて、お風呂の壁や床を真っ黒にしてしまいます。
水垢もこびりついて、真っ白で何も映らない鏡を作ってしまったり。
石鹸カスや皮脂が付着した水垢部分には、さらにカビが発生してしまい酷い状況になることも。
実は、我が家のお風呂場がまさにコレ。
子供のお手伝いにと風呂掃除を任せていたら、洗い残していた場所にカビや水垢がはびこってしまって……もはや、普段使っているお風呂洗剤では落とせないレベル。
お風呂場が菌や汚れに侵食されているこの状況を打破すべく、カビや水垢に有効な掃除方法を探し、そしてついに発見しました。
身近にある洗剤や道具を使って、カビと水垢を根こそぎ落とす方法を。
カビも水垢も洗剤でパックすればきれいに落ちて、汚れたお風呂場が美白できるのです。
こんに楽な掃除があったなんて!
このお掃除方法を発見した時、天にも昇る心地がしました。
だってもう、たわしやスポンジを何度も取り替えながら、汚れをゴシゴシこすったりしなくてもいいんですもの。
あの時間や労力は一体何だったんだろう。
頑固な汚れを簡単に落とすこの方法で、あなたも力任せのゴシゴシ掃除から卒業しませんか?
お風呂のカビと水垢は洗剤でパック!
「洗剤パック」て何?と思われたでしょう。
読んで字の如く、カビや水垢で汚れた部分を、洗剤でパックしてあげるのです。
そう、お肌のお手入れの美容パックと同じように、美容液の代わりに洗剤を染み込ませたパックを張り付けるだけ。
これが、すごく簡単な上によく落ちるんです。
パックが、こびりついた汚れをふやかして浮かすので、軽くこする程度で大丈夫。
我が家のカビと水垢で実践しましたので、レポートしますよ。
でもその前に、知っておいて欲しい事と注意点があります。
注意点も!撃退の前にまず敵を知ろう
お掃除に取り掛かる前に、まず、カビと水垢の性質について知っておきましょう。
敵を知ることが、攻略の第一歩ですよ。
カビと水垢は性質の違う汚れ
お風呂につく汚れにはいろいろ種類があります。
- カビ
- 水垢
- 湯垢
- 石鹸カス
- 人の垢
- 皮脂汚れ
これらの汚れはそれぞれ、酸性とアルカリ性に分類できます。
アルカリ性の汚れ | 酸性の汚れ |
・水垢 ・湯垢 ・石鹸カス | ・カビ ・人の垢 ・皮脂汚れ |
状態:カチカチに固まっている | 状態:ベトベトしている |
カビは菌類で、皮脂汚れや人の垢、石鹸カスにつき栄養にして繁殖しています。
なので、カビを落とすには、まず栄養源である汚れを落とすところから始めましょう。
皮脂や垢といった軽い汚れは、一般的なお風呂用洗剤で洗えば大抵落ちます。
水垢が、どうしてできるのか知っていますか?
水垢の正体は、実は水道水なのです。
水道水にはカルシウム・マグネシウムなどのミネラルが含まれていて、お風呂場の水滴が蒸発しても、ミネラル分が残り結晶化します。
この、ミネラルの結晶が水垢です。
お風呂の汚れを落とすには、酸性の汚れにはアルカリ性の洗剤、アルカリ性の汚れには酸性の洗剤を使って中和させると、落ちやすくなります。
カビと水垢が落ちる洗剤は?
カビ落としといえば、カビキラーやカビハイターといった塩素系漂白剤。
カビを殺菌して、汚れたところを漂泊してくれます。
これはドラッグストアですぐにゲット。
しかし、問題は水垢を落とす酸性の洗剤。
中性洗剤しか持っていなかった私は、酸性の洗剤をドラッグストアへ買いに行ったのですが、これが意外と少なくて……。
お風呂用コーナーにある洗剤は、中性かアルカリ性のものばかりだったんです。
店中の洗剤の液性を確認して回ってやっと見つけた酸性洗剤は、お風呂用ではなくトイレや台所用として売られている洗剤でした。
私が購入した洗剤はこの2つ。
キュキュットは弱酸性、サンポールが酸性の洗剤です。
まさかお風呂用として使用する洗剤を、キッチン用のコーナーで見つけることになるなんて。
カビと水垢は一緒に掃除してはダメ!
カビと水垢に効く洗剤が分かったから、さっそく掃除しようと思ったあなた。
ちょっと待って。
カビと水垢は一緒に掃除しない方がいいんです。
カビに有効な洗剤は塩素系漂白剤。水垢に効くのは酸性洗剤です。
塩素と酸は、混ざると有毒ガスが発生してしまいます。
ほら、カビキラーのラベルに「まぜるな危険!」と書かれているでしょう。
カビ落としと水垢落としは、1日以上あけてからするのがベストです。
どうしても同じ日にしなくてはならない場合は、どちらかの掃除が済んだら水を大量に10分以上は流してから、次の掃除を始めるようにしてください。
排水溝や排水管に洗剤が残っていると、次の洗剤を流した時に管の中でガスが発生して危険です。
お風呂掃除は一度で済ませたいところではありますが、慌てず何日かに分けて行う方が無難ですね。
では、カビ掃除の手順から紹介します。
お風呂掃除は洗剤パックで!~カビ編~
まずはカビから撃退開始。
黒い部分が減れば、お風呂もスッキリ見えるに違いありません。
お風呂のカビ掃除に必要な道具はこれ!
私がカビ掃除に使った道具は次の8つ。
- 塩素系漂白剤(カビハイター・キッチンハイター)
- 使い古しの歯ブラシ
- 片栗粉
- ゴム手袋
- タオル
- キッチンペーパー
- ラップ
塩素系漂白剤が2種類ありますが、カビのある場所によって使い分けているからです。
塩素系漂白剤はかなり強い洗剤ですので、塩素から目やのどを守るためにメガネやゴーグル、マスクを着用して、必ず喚気しながら作業しましょう。
お風呂のカビ落としは乾かしてから
カビを落とすためには、まず、カビの栄養になっている皮脂や垢といった汚れを取り除いて洗い流します。
洗剤を流した後、当然水が残っていますよね。
この水がカビ取り剤とカビの間にあると、成分が薄まって効果が充分に発揮できないのです。
汚れ落としが済んだら、カビの周りにある水分をタオルなどで拭き取って、よく乾かしてからカビ取り剤を使いましょう。
では、いよいよカビ掃除です。
我が家のお風呂は昔ながらの深い浴槽。
浴槽横のタイルや目地が、黒ずんでしまっています。
ここは、風呂ブタや洗面器などを置いているため湿気がたまりやすく、ついつい洗い忘れる場所。
お風呂洗剤で洗っても、まだ落ちないのはカビ汚れです。
残った水分はキッチンペーパーで吸い取った後、乾いたタオルで拭き取って水分の残ってない状態にします。
ここへ、まんべんなくカビ取り剤を噴射。
カビ取り剤のノズルは、強く押しましょう。
押し方が弱いと、きれいな泡ができずに流れてしまいます。
この泡のかたまりの上に、キッチンペーパーを乗せて洗剤パックを作ります。
こうすることで、カビ取り剤が密着して、カビに薬剤が浸透しやすくなります。
薬剤が蒸発するのも防げるので一石二鳥。
さらにその上から、ラップで蓋をしてしまいます。
カビが繁殖するには、栄養と、湿気、酸素が必要。
栄養は洗い流して水分も取りましたから、残る酸素をラップで遮断することでカビを殺すのが目的です。
このまま1時間以上おいておきます。
カビを根こそぎ落とすには、カビが死ぬまで薬剤を浸透させなくてはなりません。
カビ取り剤に触れている時間が長ければ長いほど効果があります。
今回は、範囲が広いので半日このままにしておくことにしました。
時間がきたら、ラップとキッチンペーパーを外して洗い流します。
この時、50度以上のお湯で流すのが理想的。
カビは熱に弱く、50度で死滅するからです。
カビ取り剤が流れ落ちても5秒は流しましょう。
Before
After
ここまで落ちました。
カビ取り剤をかけてキッチンペーパーとラップで蓋をしたら、あとは1時間以上放置して50度以上のお湯で洗い流すだけ。
これで、カビは落ちます。
残った黒ずみはカビのカスですので、使い古しの歯ブラシで軽くこすれば落ちますよ。
お風呂の壁のカビは泥パックで落とす!
壁など垂直な面では、さすがのカビ取り剤も下へ流れ落ちていってしまいます。
こんな風に壁のタイルの目地に生えたカビ落としには、漂白剤の「泥パック」がおすすめ。
「泥」といっても本物の泥じゃないですよ。
どこの家庭にもある「片栗粉」です。
そして漂白剤も、お台所でふきんなどの漂白に使っている塩素系漂白剤でOK。
片栗粉と漂白剤を1:1の割合で混ぜ合わせてパック剤を作ります。
今回は片栗粉・漂白剤各大さじ1で作りました。
スーパーやコンビニでもらえるプラスチックのスプーンがあれば、混ぜたりカビの上に塗ることもできるのて便利です。
カビの生えている部分に、パック剤を塗っていきます。
初めはちょっとたれますが、すぐに壁に張り付くのですくい取って目的の場所に塗り戻せます。
こんな風に、漂白剤パックでカビを塗りこめたら、その上からラップで抑えて蓋をしてしましましょう。
このまま、1時間放置します。
あとは、洗い流すだけ。
すっかり白くなりました。
天井のカビに床掃除グッズがお役立ち
天井に生えたカビを落とすのに、まさか、カビ取り剤を天井めがけて吹きかけていませんよね。
カビ取り剤は、目より上で噴射してはいけません。
薬液が落ちてきて、目に入ったら大変です。
天井のカビを落とすには、柄つきのバススポンジを使って洗うのがベスト。
なくても、フローリング用ワイパーで代用できます。
ワイパーにクロスかドライシートをセットして、その上にカビ取り剤をつけてカビにこすりつけましょう。
天井に着いたカビは、根を深く張ってないのでこすったら簡単に落ちます。
落ちたらシートやクロスを替えて、水拭きと乾拭きで完了です。
お風呂掃除は洗剤パックで!~水垢編~
水垢もなかなかの強敵。
この白い厄介者をとって、ピカピカにしていきましょう。
お風呂の水垢掃除に必要な道具はこれ!
私が、水垢掃除に使った道具は次の8つ。
- 酸性洗剤
- スポンジ
- 新聞紙
- ダイヤモンドパフ
- ゴム手袋
- タオル
- キッチンペーパー
- ラップ
酸性の洗剤、特にサンポールは、トイレについた尿石も溶かして落とす強力な洗剤ですので、扱う時にはゴム手袋必須です。
こぼれた液で床のタイルを傷めないように、新聞紙を敷いてから使いました。
ダイヤモンドパフは、お風呂の鏡についたうろこ状の水垢を落とすのに使います。
水垢汚れの椅子がきれいになった
子供にお風呂掃除頼むと、浴槽しか洗わなかったり、床をちょっとスポンジでこする程度で終わらせてしまいます。
なので、お風呂の椅子はあまり洗われることがなく、水垢や石鹸カスがこびりついてこんなことに。
汚くてごめんなさい。
これを、洗剤パックでお掃除します。
湿らせたキッチンペーパーを張り付け、そこに酸性の洗剤を染み込ませてラップで蓋をします。
この状態で1時間放置。
1時間後、ラップとキッチンペーパーを外して、スポンジでこすります。
おおっ、落ちる落ちる。
お風呂洗剤でごしごしこすってもびくともしなかった汚れが、たいして力も入れてないのにするすると落ちていきます。
あのすさまじい汚れが、ここまで落ちました。
まだ落ち切れてない黒い部分はカビ汚れなので、日を改めてカビ落としします。
お風呂の鏡の白い汚れもラップパック
椅子の汚れが落ちて気をよくしたところで、白く曇ってしまった鏡もきれいにしたいと思います。
椅子と同じ要領で、湿らせたキッチンペーパーを張り付けてペーパーに洗剤を染み込ませたら、ラップで抑えます。
この状態で、これも1時間おきます。
1時間後、鏡を包んでいたラップを丸めてクルクル円を描きながら鏡をこすり洗いして水で流します。
結構白く曇っていたのがここまできれいになりました。
まだ、白いうろこのような水垢が残ってますね。
落ち切らない汚れは、100均でも売っているダイヤモンドパフでこすって落とします。
パットを水で濡らして軽い力で一定方向に動かすのがポイント。
私は、上から下へ動かしました。
水垢を落とすとき硬いものが当たって引っかかる感覚がありますので、これが無くなるまで磨きます。
最後に水で洗い流した後乾いたタオルで水滴を拭き取ります。
窓ガラス掃除のスクイージーを使うのもいいですね。
こんなにきれいになりました。
Before
After
左隅の白い汚れがなくなったのが分かると思います。
お風呂の椅子の掃除に使ったのがサンポールで、鏡に使ったのはキュキュット。
汚れの程度で洗剤を使い分けました。
ちなみに、水垢落とし後にカビ掃除をしたお風呂の椅子ですが、
Before
After
すっかりきれいになりました。
お風呂のカビや水垢を防ぐ簡単な方法
カビや水垢が落ちて、すっきり明るくなったお風呂は、少しでも長くこの状態を維持したいですよね。
お風呂をきれいに保つ簡単な方法を教えます。
それは、お風呂を使い終わった後に50度のシャワーでお風呂を洗い流して、換気するだけ。
お風呂の汚れは腰から下の位置に集中しています。
身体を洗った時につくことが多いからです。
なので腰から下の位置の壁や床を、カビが死ぬ50度のお湯を一か所につき5秒ずつシャワーします。
何で5秒かといえば、そのくらいでカビが死ぬから。
熱いお湯をかけることで壁や床についた皮脂や垢、石鹸カスも溶けて流れるので汚れもつきにくくなります。
あとは換気扇を30分も動かしておけば、蒸気を含んだ空気も入れ替わってお風呂場も乾きます。
お風呂に換気扇がない、シャワーの温度を50℃に設定できない場合は、身体を拭いたあと、バスタオルでお風呂場の水を拭き取れば随分違いますよ。
あ、鏡についた水滴を拭くのも忘れないようにしましょうね。
まとめ
頑固な汚れも、洗剤でパックしてあげれば簡単に落とせます。
特別な洗剤や道具も必要なく、家にあるものでお掃除できますので、ぜひ試してみてください。
洗剤パックをすれば、あとは洗剤くんたちが汚れを浮き上がらせてカビを退治してくれます。
たわしやスポンジ片手に、汚れと格闘する日々はもうおしまい。
お風呂掃除にかけていた時間の有効活用ができますね。
美白してリフレッシュしたお風呂で、あなたもリラックスしてください。