マイホームの天敵、そう、それは白アリ。
もしあなたの自宅で白アリの姿を見つけてしまったら、相当ショックですよね。
白アリたちの攻撃にあってしまった場合、業者にお願いするのが一般的。
でも、白アリを自分で駆除することは難しいのでしょうか?
そこで、今回自分でできる白アリ駆除の方法を徹底調査。
いったい駆除にはどんな方法があるのか、何が必要なのか、そしてどこまで自分の力でやれるのか。
備えあれば患(うれ)いなし。
これを読めば白アリ駆除の方法が正しく理解でき、いざという時にあたふたせず駆除へ取り掛かることができます。
さらに白アリ被害の特徴や、プロに任せたほうがいい線引きも知ることができますよ。
これ以上白アリたちに好き放題させないために、さっそくシェアしたいと思います。
白アリたち、許すまじ!
白アリ駆除の前に被害状況の確認
ではまずはじめに、あなたの家の白アリ被害のチェック方法から見ていきましょう。
チェックする場所はこの4箇所
自宅で白アリ被害を確認するのは4か所です。
- 床下
- 屋根裏
- キッチン、トイレ、浴室などの水回り
- 家の周辺
白アリは湿気の多い場所が大好きなんです。
水回りはもちろんだけど床下、屋根裏は湿気がたまりやすいもんね。
さらに家の周辺や床下では、白アリが侵入してきた形跡を見つけることができます。
白アリ被害を見逃さないために、この4か所はきちんと確認してくださいね。
あったら危険な被害の兆候
上に挙げた4つの場所で、チェックすべき項目はこの4つです。
- 白アリの通り道、蟻道(ぎどう)がないか
- 柱や壁を叩いてみて、響くかんじがしないか
- 床がきしんだり、ベコベコしていないか
- 水漏れがないか
蟻道って?
蟻道とは白アリが通るために作ったトンネルのこと。
土のようなものでできた茶色い線が家に向かって伸びているのが特徴です。
床下や家の周りに蟻道がないか確認してみましょう!
蟻道などこれら4つの症状はすべて、白アリが悪さをしていることで起こるものなんです。
柱や壁を叩いたら響くかんじがするというのは、初めてだとちょっとわかりにくいかもしれませんね。
だけど蟻道や水漏れは、見て明らかです。
床の軋みは、誰しも古い民家の廊下を歩いた時に聞いたことがある「あの音」でわかるのではないでしょうか?
それぞれの場所を確認したら、次に自分で白アリ駆除ができるかどうかを見極めます。
業者におまかせする場合
白アリ駆除で重要なのは、完全に白アリたちを全滅さること。
一部を駆除作業しても、残っている白アリたちがまた増殖し、悪さをし始めるからです。
次のような状況が見られたら、自分で駆除をするのは難しいので、いさぎよく業者さんに任せてください。
- 床下や屋根裏がコンクリートなどで埋められているなどの理由で全体の被害状況を確認できない。
- 被害があちらこちらで確認できてしまった。
- 白アリの大量発生を目の当たりにした。
- 白アリの種類がアメリカカンザイシロアリだった。
4番目のアメリカカンザイシロアリってなんだろう?
アメリカカンザイシロアリとは外来種の白アリです。
日本の白アリは土の中に巣を作りますが、このアメリカカンザイシロアリは木の中に巣を作ります。
しかも蟻道も作らない。
そのため発見が難しく、そして自分で駆除するのも難しいので、これはもう業者さんにパスです。
でも発見が難しいっていうのは困ったな・・。
そんなあなたのために分かりやすい特徴をご紹介しましょう。
ずばり、アメリカカンザイシロアリとほかの白アリを見分けるには「フン」を見たらわかりやすいです。
不潔な話ですみません。
フンの特徴をさっと書いて、さっと終えたいと思います。
- サイズは1㎜もないほど小さい
- 摘まむと潰せないほど硬い!
- 1か所に集める習性があり山盛り積んである
小さいツブツブの山!これはわかりやすい特徴ですね。
業者に依頼するときは必ず1社だけではなく、複数の業者に見積もりを依頼するようにしましょう。
同じ面積を作業するのに、白アリ業者によって料金のバラつきが大きいのです。
焦ってしまうと、すぐ見つけた1社にポンとお願いしてしまいそうだな。
無駄に高くついてしまった、なんて事態にならないように。
さらに、中にはあまり知識がなく、不十分な作業で済ませてしまう悪質な業者さんも多いようです。
そこで依頼するときに、いくつか白アリ駆除について質問してみるのがおすすめ。
「どんなところを確認したらいいんですかね?」
「薬品はどんなものを使うんですか?」
「アメリカカンザイシロアリだったら危険と聞いたんですけど、普通の白アリと何が違うんですか?」
こんな質問に、丁寧にしっかりと答えてくれるところにお願いしましょう。
そして業者に依頼するなら、信頼と実績のある業者を選ぶことが大事です。
タンサックがおすすめする業者はここ
いよいよ自分で白アリ駆除、開始!
では、いよいよ自分でできる白アリ駆除の方法のご紹介です。
自分で白アリを駆除する方法は、主に2パターン。
- ベイト工法
- バリア工法
作業をするときに重要なことは、繰り返しになりますが白アリたちを全滅させること。
そのためには根気強さが大切です!
さあ、やっていきましょう。
簡単!ベイト工法をする場合
ベイト工法は例えるならば「アリの巣コロリ」や「ホウ酸だんご(毒エサ)」。
蟻道や巣の近くに毒エサを置いておくだけの駆除方法です。
まず、簡単に流れを確認してみましょう。
- ベイト剤を蟻道の近くにセットして、放置。
- ベイト剤の毒エサが食べられていることを確認して、そのまま放置。
- 毒エサがなくなったら、古いベイト剤のそばに新しいベイト剤をセット。
- 毒エサの減りがストップするまで、2と3を繰り返す。
まずは、ホームセンターへ行ってベイト剤を調達。
ベイト剤は「2坪に1個」の間隔で置きますので、それを目安に自宅にあった個数を購入してください。
ベイト剤には、土の中に埋めるタイプと蟻道のそばに設置するタイプの2種類があります。
ベイト工法はすごくシンプルで簡単ですよ。
作業をするときは、厚手の汚れてもいい服とマスク、それから軍手を忘れずに。
ベイト剤を2坪に1個の間隔で蟻道のそばに設置。
柱など建材の蟻道には粘着テープなどで張り付けたり、地面の蟻道にはそばに置いて、軽く土をかぶせておいてください。
作業は基本的に、それだけです。
あとは、ひたすら待つのみです。
ちゃんと白アリたちが毒エサを食べているか、気になるね。
しかし、気になるからと言ってちょこちょこ確認するのはNGです。
ここは焦らず1か月以上は放置します。
1か月以上経過してからベイト剤の中を確認。
毒エサが減っていれば、現在進行形で白アリ駆除が進んでいる証拠。
でも毒エサがなくなったらそれでおしまい、ではありませんよ!
古いベイト剤の横に、”おかわり”のベイト剤を置くのです。
そうでした!白アリたちが全滅するまで根気よく続けるんでしたね。
ベイト剤の毒エサが減らなくなったら、ひとまずこれで駆除が完了。
その後も定期的にベイト剤の毒エサの減り具合、自宅の被害が再発していないか確認しましょう。
ベイト剤を使う白アリ除去のデメリットとしてあげられるのはこちら。
白アリたちの被害がちゃくちゃくと広がっていっているのに、効果が出るまで待たなければいけない。
少しじれったいところはありそうですね~。
しかし、こんな大きなメリットがあります。
ベイト剤は、ただ置くだけ。
確実に一定の効果が得られ、重労働も必要ありません。
使う人を選ばないところがいいですね。
即効!バリア工法をする場合
ベイト剤が「アリの巣コロリ」や「ホウ酸だんご(毒エサ)」ならば、バリア工法は「ゴキジェット」。
シューッ、ですね。
バリア工法ならば、実行したその時点で効果が発揮されます。
さらにその後の予防効果もあるところが、ベイト剤にはない特徴です。
うれしいですね!
しかし床下にもぐったり電動ドライバーでの作業もあるので、気力体力に自信がない人にはおすすめできません。
DIYは好き!
そしてベイト剤の罠に白アリたちがハマるまで、1か月以上も待っていられない!
一刻も早く憎き白アリたちをせん滅したい。
そんな人に是非実施していただきたい方法です。
まず装備ですが、ベイト工法と違って、薬品が体にかかる可能性があるため重装備です。
- 防護服
- ゴーグル
- マスク(防毒)
- ヘッドライト
- 電動ドライバー
- 白アリ駆除剤(木材専用と土壌専用)
白アリ駆除剤については「木材専用の処理剤」と「土壌専用の処理剤」の2種類が必要。
ちなみにこの2種類の処理剤は
- 霧吹きのようなもので吹きかけるタイプ(専用の霧吹きを別に用意)
- 塗るタイプ(ヘラを別に用意)
お好みで、この2パターンから選ぶことができますよ。
ホームセンターで買い忘れないようにしないと!
では、早速おおまかな流れを見てみましょう。
- 建材に前処理:穴をあける
- 木材の処理:専用の処理剤を、蟻道や水回りは特にしっかりとかける
- 土壌の処理:専用の処理剤を、蟻道や地面と接する部分は特にしっかりとかける
まずは、駆除剤を使う前に前処理をします。
電動ドライバーで、床下などの建材に30㎝の間隔で何か所か穴をあけていきます。
穴の大きさはこれくらいを目安に。
そして穴の長さ、深さはその木材の2/3程度になるようにします。
貫通させてしまわないように気を付けて!
前処理ができたら、いよいよ白アリ駆除剤の出番です。
まずは「木材専用の処理剤」から。
最初にも説明しましたが、白アリは湿気が大好きで水回りの近くに巣を作ることが多い生き物。
なので、床下の水回り近辺は特に入念に駆除剤をかけることがポイント。
それが終わったら今度は「土壌用の処理剤」を地面にかけていきます。
こちらは建物の柱や配管が地面とつながっているところを特に入念に。
この土壌用の処理剤をすることで駆除もできますし、その後の白アリ予防にもなるんです。
一石二鳥ですね!
作業は数日かかることもありますが、根気よく続けることが大切。
これで作業は終了です。
では、バリア工法のメリットとデメリットをここでまとめてみます。
まずはデメリット。
霧吹きなどは、小さいお子さんがいる場合はやはり気を使いますよね。
そして労力が必要になるので、腰や膝をもともと痛めている方は絶対に無理をしてはいけません。
でも労力を惜しまず頑張ることで、ベイト剤では得られないこんなメリットが。
やはり、この即効性は魅力的です。
1か月も待ってもうまく白アリたちを駆除できてなかったらどうしよう、と心配する日々を送る必要がありませんからね。
決着をすぐにつけられるのはありがたい。
おすすめはベイト工法+予防剤
私のおすすめは、バリア工法よりも先にご紹介したベイト工法にプラスして予防剤を使う方法。
バリア工法は、先程デメリットでも挙げたように、作業に大きな手間と労力が必要です。
その上、作業をする人がマメな人だったり、大雑把な人だったりと、人によって効果に差が出やすい方法なんです。
それに比べてベイト剤は心配要素が少なく、ハードルの低い感じがするのでいいですね。
もちろんバリア工法と違って、ベイト剤では予防効果を得ることができない残念ポイントはあります。
しかしその点は「白アリ予防剤」でカバーできます。
白アリ予防剤とは「白アリを寄せ付けなくする」成分が入っているもので、「白アリ退治」の駆除剤とは目的が違うものです。
ホームセンターで白アリ駆除剤と同じ場所に陳列してありますよ。
予防をしているという安心感を得られるし、「また白アリがきたらどうしよう」というトラウマ対策にもなりますね。
ですから、ベイト工法を行って白アリの脅威を取り去り、あとは予防剤で定期的に自宅をしっかりケアすることをおすすめします。
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まとめ
駆除作業は根気がいりますが、マイホームと家族を守るため、ここで書かれたことを守ってぜひ実行してみてください。
でも、無理しないことも大切です。
白アリは一部ではなく完全に駆除しなければなりません。
ですから、無理そうだ、自信がない、体力がない、時間がないと思ったときは、迷わずプロにお任せしましょう。
自分で駆除する場合、バリア工法はハードですが、予防も兼ねているので良いですよね。
ベイト剤は楽チンなのがウリですが、今後のために必ず予防対策が必要。
なので私は、ベイト剤を使った駆除だけでなく予防剤のあわせ技で、今後のために予防対策もしっかり手を打っておくことにします。
白アリ駆除を万全にして、あなたのマイホームに平穏な日々が訪れ、ずーっと続くことを心より祈っています。