「こんなにも多くの物、もの、モノ……、いったいどこに隠れてたんだ!」
大掃除で片付けをした時、引越しの準備をしている時、不用品は突如としてその存在感を大にします。
この存在を消し去るには回収してもらうしかありません。
とはいえ、どこへお願いすれば良いのか、かかる費用が心配です。
そんな時に役に立つのが不用品回収の相場情報、あなたが賢い選択をするために必須の情報です。
相場を知らないと子羊がオオカミに襲われるがごとく、悪徳業者にぼったくられてカモにされるかも?
私は引越しの準備で出てきた古い食器棚や、新居では使えないエアコンなどを、不用品回収にお願いした経験があります。
当時の私は何も調べず成行きで引越し業者にお願いし、後に友人にアホちゃうと叱られ悔しい思いをしました。
ちょっと高いなと思いつつ、言い値で追加料金を払ってしまう大失態をしでかしたのです。
まあ、ぼったくられたってことですね。
この記事に出会ったあなたには、そんな悔しい思いをして欲しくありません。
不用品回収の相場を知って賢くおトクに処分しましょう。
不用品回収の相場をズバッと比較します
不用品回収をしてくれるのは、不用品回収業者、引越し業者、そして地元の自治体です。
引越しの時によく出る不用品について、リサイクル家電と大型家具とに分けて相場を比較してみました。(金額は2020年6月時点の税込み料金です)
あなたのイメージと合ってるか確認してみましょう。
リサイクル家電は五分五分です
リサイクル家電とは、家電リサイクル法で処分方法が決められた家電製品のこと。
冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコンなどが対象となっています。
処分費用はお国が決めていますので、これに収集運搬料金を上乗せしたのが回収費用です。
ズバッと比較します。
リサイクル家電 | 不用品回収業者 | 引越し業者 | 自治体(大阪市) |
冷蔵庫 | 4,620〜11,550円 | 7,040〜8,030円 | 5,390〜7,250円 |
洗濯機 | 4,043〜8,800円 | 5,830円 | 4,180〜4,950円 |
テレビ | 3,465〜8,663円 | 5,170〜6,270円 | 2,970〜5,350円 |
エアコン | 3,465〜6,353円 | 4,290円 | 2,640〜3,650円 |
ほとんど差がないように見えますが、わかりやすく自治体を1として比較するとこうなります。
リサイクル家電 | 不用品回収業者 | 引越し業者 | 自治体(大阪市) |
冷蔵庫 | 0.9〜1.6倍 | 1.1〜1.3倍 | 1 |
洗濯機 | 1.0〜1.8倍 | 1.2〜1.4倍 | 1 |
テレビ | 1.2〜1.6倍 | 1.2〜1.7倍 | 1 |
エアコン | 1.3〜1.7倍 | 1.2〜1.6倍 | 1 |
自治体が最安ですね。
他の業者は幅があるけど自治体と五分五分ってとこかな。
リサイクル家電は国で処分費用を決めており、ムチャな料金設定はなさそうです。
リサイクル家電だけ処分する場合は自治体へ、ついでがある時は不用品回収業者や引越し業者へお願いするのが良いでしょう。
私の場合、引越しのついでだったので引越し業者へお願いしました。
一度で済んだので楽チンでしたよ。
大型家具はオドロキの価格差
人生の節目で住むところを変える時、大型家具の処分は付きものです。
新居のお部屋にマッチしないかも?
このタンス買い換えようかなぁ。
そもそもこのソファー、引越し先でどこに置く?
なんてことはよくある話。
ズバリ3者を比較しましょう。
大型家具 | 不用品回収業者 | 引越し業者 | 自治体(大阪市) |
ベット | 3,300〜6,600円 | 相談 | 1,000円 |
タンス | 3,300円〜 | 相談 | 400〜1,000円 |
食器棚 | 3,850円〜 | 相談 | 400〜1,000円 |
ソファー | 3,465〜8,085円 | 相談 | 700〜1,000円 |
テーブル | 2,200〜8,085円 | 相談 | 400〜1,000円 |
引越し業者は大型家具の回収を受け付けてくれないの?
引越し業者は不用品回収に必要な一般廃棄物処理業の許可を得ていないケースが多く、受け付けできないのです。
となると、大型家具の相場比較は不用品回収業者と自治体の一本勝負。
結果は明らかなように思いますが、わかりやすく自治体を1として比較してみましょう。
大型家具 | 不用品回収業者 | 自治体(大阪市) |
ベット | 3.3〜6.6倍 | 1 |
タンス | 3.3〜8.3倍 | 1 |
食器棚 | 3.9〜9.6倍 | 1 |
ソファー | 5.0〜8.1倍 | 1 |
テーブル | 5.5〜8.1倍 | 1 |
リサイクル家電はまだしも、この倍率ではねぇ。
大型家具での不用品回収業者はありえません。
ということで、大型家具の不用品回収は地元の自治体へお願いしましょう、とは必ずしもなりませんのでご注意を。
早とちりはいけません。
価格の他にも大事なことがあるんです。
価格ファーストであわてんぼうの私自身も要注意。
焦ってはダメです。
チョット待て価格だけの判断は損をする
賢い消費者は価格だけで判断せず、複数の情報で判断します。
品目ごとの不用品回収料金を比較しただけでは見えてこないメリットが、不用品回収業者、引越し業者、自治体それぞれにあります。
三者三様のメリットと料金とをセットで考えて判断するのが賢い消費者。
あなたが賢く判断するための秘訣を伝授しましょう。
おトクなパック割がある不用品回収業者
料金比較では圧倒的に不利だった不用品回収業者。
でもおトクな「パック割」があるって知ってましたか?
「パック割」とはトラック一台丸ごと積み放題のこと。
トラック1台を借り切って制限一杯まで積み込んでも料金は変わらない、安心の「積み放題」定額サービスです。
よくスーパーでやっているお菓子やタオルの袋いっぱい詰め放題、あの感覚ですよね。
その通りです。
トラックいっぱい詰め込んでも料金は変わりません。
何だかおトクなにおいがしてきました。
早速、料金相場を確認してみましょう。
(金額は2020年6月時点の税込み料金です)
トラックの大きさ | パック料金 |
軽トラック(半積み) | 8,000~15,000円 |
軽トラック | 18,000~25,000円 |
1トントラック | 20,000~30,000円 |
2トントラック | 35,000~60,000円 |
3トントラック | 50,000~90,000円 |
不用品回収業者のサイトによると、大掃除や引越しの片付けで一般家庭から出る不用品の量は軽トラで済む場合がほとんどとのこと。
となれば、比較すべきは「軽トラックのパック料金」と「自治体の単品価格の合計金額」です。
計算すると、自治体で冷蔵庫と大型家具2台を依頼した場合の合計金額と、軽トラックのパック料金とはほぼ同額に。
しかも不用品回収業者の場合、家まで引き取りに来てくれるので、あなたはただ待つだけ。
近所のゴミ収集所まで重くて大きい不用品を運ぶ必要はありません。
複数の不用品がある場合は、自治体よりも不用品回収業者を選んだ方が賢い選択と言えますね。
ただし、お願いする前には複数の業者に見積り依頼し、書面での料金確認を忘れないで下さい。
後々のトラブルを避けるためにも事前の見積りは絶対に必要です。
不用品回収業者の見積りに関する記事はこちらにあります。
おトクと楽チンをこよなく愛する私は、間違いなく「積み放題パック」を選びますね。
臨時収入ゲットの可能性あり引越し業者
引越しを控えた片付けで出てきた不用品は、引越し業者にお願いするとおトクになることも。
あれ?
引越し業者はリサイクル家電以外、受け付けないのでは?
確かに要相談となっている業者が多いですが、引越し業者の中には買取をしてくれ、お金を請求するどころか支払ってくれるケースもあるのです。
なんとビックリです。
具体的にご紹介しましょう。
◆回収可能品◆
リサイクル家電 | 家電製品 | 大型家具 | |
ヤマトホームコンビニエンス | ○ 製造から6年以内 | ○ 製造から6年以内 | ○ 購入から6年以内 |
サカイ引越センター | × | ○ 製造から5年未満 | × |
※サカイ引越センターは回収品の大きさに制限があります。(最大58×39×41cm)
ヤマトホームコンビニエンスの場合、有料のリサイクル家電が買取により無料になる可能性があります。
さらに、査定によっては無料を飛び超え臨時収入に。
これは嬉しい誤算ですね。
私が引越しついでに不用品回収をお願いしたのは地元の引越し業者。
回収費用は全て有料でした。
廃棄したエアコンは、ヤマトさんでは買取対象品だったことを思うと悔しい限りです。
今の時代、情報は重要ですね。
ヤマトホームコンビニエンスは、家族向け引っ越しサービスを一時的に休止している場合があります。
あなたが引越しをするタイミングで再確認してみて下さい。
https://www.008008.jp/
明瞭会計で安心と信頼の地元自治体
自治体で不用品回収を依頼する時のメリットは、何といっても安心と信頼です。
品目とサイズで料金が決まり、手数料券などを前払いして終了。
一切の追加料金もなく、明瞭会計で安心です。
ただ、難点は近所のゴミ収集所まで自分で運ぶ必要があることと、町内会のルールがややこしい場合が多いこと。
- 家族や友人がゴミ収集所までの不用品運搬を手伝ってくれる
- 不用品の数量が少なく不用品回収業者のパック料金以下で収まりそう
この2点を満たす場合は、自治体回収を選択するのがベストです。
成行きで引越し業者に頼んで友人に叱られちゃった私の場合、友人は搬出を手伝ってくれそうだったので、今思えば自治体回収が一番おトクでしたね。
でも、搬出が終わってからの宴会費用も含めて考えると微妙かもしれません。
一人暮らし丸ごと処分の相場を比較
学生さんなら、学校を卒業して実家へ戻る時や就職した会社の社宅に入る時。
アツアツのカップルなら、目出たくゴールインで一緒に住む時。
単身赴任のお父さんなら、念願かなって我が家に戻れる時。
一人暮らしの終了とともに家財道具一式が不要になるケースがあるでしょう。
家族の元に戻れるのは嬉しいけど、この荷物どうするんだ?
一人暮らしで処分しそうな家財道具を中心に、不用品回収の相場を調べました。
なお、引越し業者は大型家具の処分を扱っていない場合が多いので、不用品回収業者と自治体とで比較します。
不用品 | 不用品回収業者 | 自治体(大阪市) |
冷蔵庫 | 4,620〜11,550円 | 5,390〜7,250円 |
洗濯機 | 4,043〜8,800円 | 4,180〜4,950円 |
テレビ | 3,465〜8,663円 | 2,970〜5,350円 |
ベット | 3,300〜6,600円 | 1,000円 |
タンス | 3,300円〜 | 400〜1,000円 |
テーブル | 2,200〜8,085円 | 400〜1,000円 |
支払い合計金額 | 20,928〜46,998円 | 14,340〜17,850円 |
不用品回収では最安の自治体でも2万円弱はかかるんですね。
ということは、不用品回収業者の詰め放題パック料金の方がおトクかも?
軽トラックの詰め放題パック料金はこちらの通り。
詰め放題パック | パック料金 |
軽トラック(半積み) | 8,000~15,000円 |
軽トラック | 18,000~25,000円 |
軽トラ詰め放題パックは、自分で不用品を運ぶ必要がないのでかなりおトクですね。
実際に部屋の家財を丸ごとの処分となると、電子レンジ、掃除機などの家電製品、衣装ケースやカラーボックスなどの小物家具もあるので、料金が変わらない詰め放題パックの方がおトクで安心です。
一人暮らしの不用品処分は、量が少なければ自治体の回収へ、部屋丸ごとの場合は迷うことなく不用品回収業者の詰め放題パックがベストチョイスになります。
引越しまでに余裕があれば、不用品買取で現金に変える選択も良いでしょう。
あなたの門出を祝う、嬉しい軍資金になるかも。
ぼったくられるな悪徳業者の手口を知れ
パック料金のメリットがある不用品回収業者ですが、必ずしも良い業者ばかりとは言えないようです。
ぼったくられないためには、敵の手口を知って対策するのが1番です
実際に問合せをする前に、悪徳業者の手口をインプットしておきましょう。
ぼったくり業者の見分け方を学ぼう
ぼったくり業者にダマされる前に、こんな悪いヤツらは門前払いするのが1番です。
悪徳業者を一発で見抜くためのチェックポイントを伝授しましょう。
- 一般廃棄物処理業の許可を得ていない
(産業廃棄物処理業や古物商の許可では家庭の不要品は回収できません) - 「無料引き取り」など甘い言葉で宣伝している
- 価格の算出方法が不明確で言い値になっている
- 損倍賠償保険に加入していない
これらに該当する業者はぼったくりする可能性大、避けたほうが無難です。
環境省のホームページには、ボッタクリが多い無許可業者を見抜くためのポイントを4つ紹介しています。
- 町中を大音量で巡回する(迷惑行為)
- 空き地で回収している(不法投棄、不適正処理)
- チラシを配布している(安値で引っ掛ける)
- インターネットで広告している(安値で引っ掛ける)
私が調べたところ、ネット広告している業者の中には料金見積り方法を掲載するなど良心的な業者もありました。
今の時代、ネット広告は必ずしもダメではなく、1番大切なことは一般廃棄物処理業の許可証を持っているか、だと思います。
それと見積りは口頭ではなく書類でもらうことも重要です。
良心的な業者に気分良く不用品回収をお願いしたいですね。
こうしてぼったくりにダマされている
ぼったくられた人には申し訳ないですが、どのようにしてぼったくられたかは、悪徳業者にダマされないために大変貴重な情報です。
先輩たちの失敗事例から学びましょう。
- 相場を知らずにダマされる
事例)請求額を聞き高いとは思ったが、そんなもんかと思って支払った。
後で高額請求だったとわかり、ぼったくられたことに気付いた。
- 値引き額にダマされる
事例)提示された金額が高いと思い渋っていると、特別に1万円引きと言われ契約した。
後で相場を知ると、そもそもの提示額が高く1万円引きでもおトクでなかった。
- 制度を知らずにダマされる
事例)70歳以上の高齢者は自治体で8割返金する制度があると言われ、2割の値段で判断した。
後日、役所でそのような制度はないと言われ、ぼったくりに気付いた。
- 見積りを確認せずダマされる
事例)無料回収とアナウンスして巡回していたのでタダだと思いお願いした。
不用品を積み込んだ後、回収料は無料だが積み込み料は有料と言われ仕方なく支払った。
他人事だと冷静に見れますね。
先輩たちの教訓を生かして、良心的な業者で気持ち良く不用品を処分しましょう。
悪徳業者について詳しく紹介した、こちらの記事も参考にして下さい。
まとめ
今回は不要品回収の相場を学び、ぼったくられず賢くおトクに処分する秘訣を伝授しました。
不用品回収の依頼先は、「不用品の量」や「買取可能品が含まれるか」に応じて使い分けるのがベストです。
単品では地元自治体での処分費用が最安ですが、不用品回収業者にはおトクな積み放題パックがありましたね。
引越し業者は条件を満たせば買取してくれて、回収費用が浮くどころか臨時収入をゲットできる場合もあります。
悪徳業者の見分け方をマスターしたあなたはもう、ぼったくり対策もバッチリ。
今回ご紹介した不用品回収の相場の「裏ワザ」を生かせば、おトクに気分良く処分できるでしょう。
我が家も押し入れの奥に、まだたくさんの不用品が眠っています。
なんとなく捨てられずにいる不用品って、普段はつい「見て見ぬふり」をしてしまいますよね。
そしてそれらの不用品は、片付けをしていると突如あらわれて「さあどうする?!」と自らの行く末を問いかけてきます。
でも、おトクと楽チンをこよなく愛する私が「正しい情報」を手に入れた今、もうしくじる心配はありません。
今度は、良心的な不用品回収業者をしっかり見極めて「積み放題パック」を選ぶつもりです。
以前「アホちゃう」なんて言った友人も、きっと見直してくれるでしょう。(笑)