ネット社会の今、パソコンやスマートフォンは日々の生活から切り離せないものです。
そんな時代だからこそ話題になっている「デジタル遺品」。
聞いたことはあるけど、別に今は気にしなくてもいいか。
なんて思っているそこのあなた。
今のうちに整理しておかないと、家族に迷惑をかけちゃうかもしれませんよ。
そうは言っても、デジタル遺品って何なのかよく分からない。
だから整理のしようがないというのも、放置してしまう原因のひとつですよね。
そこで今回は、デジタル遺品をどう整理すれば良いのか、そもそもデジタル遺品とは何かをまとめてみました。
家の中を片づけるついでに「デジタル遺品」も大掃除しちゃいましょう。
デジタル遺品を大掃除しよう
デジタル遺品は、そのままにしておくと家族に迷惑をかける可能性があります。
そのためにも、日頃からデジタル遺品を整理しておくことが大切。
では、どのように整理をしていけば良いのか、いくつか例を挙げて紹介していきますね。
パソコンやUSBなどのデータ処分
デジタル遺品の中でも一番発見しやすいものが、パソコンやスマートフォン、USBやSDカードといったデジタルツール。
SDカードやCDなどは、物理的に破壊すればほとんどの場合処分できますが、できればパソコンなどで消せるようにしておくと良いですね。
パスワードを設定している場合は、家族に分かるように書き留めておきましょう。
パソコンやスマートフォンは、初期化しないで買取りに出すことも可能です。
ただし個人情報の流出の可能性があるので、どのように処理するかを事前に家族で話し合っておくことも大切。
私の旦那さんのパソコンは、2ヵ月電源入れないとリセットされるように設定されていますよ。
エンディングノートに書き留める
あらかじめエンディングノートに情報を書いておくと、自分が急に亡くなってしまった時でも家族はひと安心。
特に書いておくと良い情報は以下になります。
- SNSなど登録しているサービスの一覧
- FXなどの証券会社の一覧
- ネットバンク、クレジットカードの一覧
- 全てのサービスのIDとパスワード
また、書き留めることで不要なサービスを見つけることもでき、デジタル遺品の断捨離にもなります。
普段から書き留めておくクセをつけると、書き忘れがないから今からやろうっと。
今は無料で使えるエンディングノートもありますし、色んな種類から選んで購入することもできますよ。
もしもの時用に業者をリストアップ
事前に対策をしていても、もしかすると確認が漏れていて取り残されたデジタル遺品が出てくる可能性もあります。
そんな時のために、事前にデジタル遺品を処分してくれる業者を決めておき、遺族に分かるようリストアップしておきましょう。
利用したい時に会社がなくなっていたりするので、定期的に業者の確認と3社ぐらいリストアップしておくと安心ですね。
デジタル遺品をそのままにしてしまうと
数年前に旦那さんの実家の大掃除している時に、亡くなった義父のスマホを見つけたことがあります。
幸いなことに義父は機械が得意ではなく、生前からほとんどの作業を義母や旦那さんがやっていたので、私たちだけでスマホの初期化に成功。
機械オンチだった義父のおかげで無意識に情報を共有していて、取り残されることなく処分できました。
でも、もし共有していなかったら今もそのままで、場合によっては私たち家族や友人に迷惑をかけたりトラブルにつながっていたかもしれません。
では、なぜトラブルにつながるのか、実際にあったトラブルをご紹介しましょう。
これを読んだら、きっとそのままにしておくことが怖くなると思います。
ネット証券やFXの放置は1番怖い
ネット証券やFXなど、ネットで金融取引をしている口座をそのままにしておくことは、デジタル遺品の中でも1番怖いことです。
実際に取引をした経験がある方は怖さが分かると思うのですが、日々価値の変動がありますよね。
過去の事例では、亡くなった家族が内緒でFXをやっていて、購入していたものが大きく値下がりして多額の借金になってしまったということがありました。
私もFXをやっているので、もしもの時のためにどの証券会社の口座を持っているかを、旦那さんと共有しています。
SNSの放置は乗っ取られる危険性が
今では老若男女問わず、LINEやTwitterなどのSNSを利用している方は多いですよね。
中にはブログの運営をしている方もいらっしゃると思います。
亡くなっていなくても、もう更新はしないけど思い出として残しているアカウントやブログありませんか?
完全に放置していると大変なことになるかもしれません。
過去の事例で、亡くなった家族のSNSのアカウントで赤の他人が勝手にログインし、故人になりすまして友達のアカウントに詐欺やスパムメッセージを送り、フィッシング詐欺やウィルスをバラまいたケースがあります。
もう何年も放置しているブログがあるから、今のうちに削除しないと。
ネット通販から個人情報が流出
ネット通販ってボタン1つで買い物が完了するので、すごく便利ですよね。
サイトによっては住所やクレジットカード情報が保存され、次の買い物の時に入力の手間が省けて本当に楽ちん。
ですが、その手軽さを利用したトラブルも起こっています。
過去の事例では、SNS同様に悪意を持った人が勝手にログインし、保存されていたクレジットカード情報を使用して、勝手に商品を購入して多額の請求が来たということがありました。
ネット通販だけでなく、ネットゲームでも同様に注意が必要ですね。
写真やメールから交友関係がバレる
写真やメールには家族や友達との思い出が詰まっていて、あとから見返して「そんなことあったなぁ」なんて思い返せる大切なコンテンツですよね。
でもそんな楽しい思い出も、場合によってはトラブルの原因になります。
過去の事例では、亡くなった家族の携帯から浮気の証拠が出てきて、故人の家族やお相手の家族関係がギクシャクしたり慰謝料が発生したケースがあります。
仕事で使うWordやExcelなどの文書も、社外秘が含まれている場合があるので、そのままにしないでちゃんと削除しましょう。
大掃除前にデジタル遺品をおさらい
いざデジタル遺品の大掃除!と意気込んでやり始めても、やり残しがあったらもったいない。
最後におさらいとして「デジタル遺品」に分類される代表的なものをまとめておきますね。
これを参考に、あなたも大掃除してみてください。
- 外付けハードディスク、CD、USB、SDカードのデータ
- パソコン、スマホ、タブレット、デジタルカメラのデータ
- メール、メールアドレス
- クレジットカード情報
- インターネットの閲覧履歴
- インターネットバンキング、ネット銀行の情報
- SNSのアカウント情報
- FXなど証券口座の情報
- ネットショップやネットゲームなどのアカウント情報
- iCloudなどのクラウドサービス情報
大ざっぱに言うと、パソコンやスマホを使ったコンテンツは全てデジタル遺品になります。
パソコンやスマートフォンで使うCDやSDカードなどを保管する時に、1か所にまとめるだけでも取り残される可能性がグッと低くなりますよ。
まとめ
もしも自分が亡くなった後にデジタル遺品がそのままだったら。
様々なトラブルにつながって家族に迷惑がかかる可能性がある、ということがよく分かりましたね。
そうならないために、重たい腰を上げてデジタル遺品の大掃除をしましょう。
たとえばエンディングノートなどに書き留めるだけでも、大掃除の第一歩です。
具体的にどんなものがデジタル遺品になるのかが分かったら、自分なりに少しずつ整理していけますよね。
私はデジタル遺品の放置から発生するトラブル例を見て、すぐに家族の顔が浮かんで居ても立ってもいられなくなりました。
私だけでなく家族全員で、日頃から紙などのアナログにも残す習慣づけをして、定期的にデジタルの断捨離をするようにしないと。
愛する家族には迷惑をかけたくないので、今から家族みんなでデジタル遺品を大掃除だ!